熱気球の競技
- 競技内容はその時の天候と風向きで決定されます。
- 直前まで、会場から離陸するか、会場を目指して飛んでくる競技になるのかは決められません。
- 熱気球は風が穏やかな早朝と夕方に飛行し、上昇気流の発生する昼は飛行できません。
- 自然の風に乗って飛ぶので、会場から離陸する場合はそのまま帰ってこないことがほとんどです。
- 観戦はなるべく早い時間の来場をお薦めします。
(特に午後は風が不安定になりやすいので、早朝の競技観戦がおすすめです)
熱気球は風まかせ?
熱気球競技は「熱気球を自然の風に乗せて飛行させ、どれだけ目的地に近づけるか」を競います。
空に吹く風は、実は単一ではありません。高度によって、あるいは一日の中の時間帯によって、様々な方向の風が存在します。スピードを競うのではなく、高度を変えることによって風を見つけ、熱気球を思い通りの方向にコントロールする、その技を競うのが熱気球競技です。同じ条件の自然環境の下、いかに風を読み、正確にゴールまで辿りつくか...人と自然が一体となって行われる、奥の深い競技であるといえます。
実際の競技
「タスク」と呼ばれる競技種目のルールに従い、設定された「ゴール」にある「ターゲット」と呼ばれる目標めがけて「マーカー」を投下し、ターゲットとマーカーとの距離がポイントとなり争われます。他のパイロットよりターゲットに近ければ近いほど高得点になります。
※「マーカー」......長さ170cmほどの帯のついた重さ70gの砂袋
現在、熱気球グランプリの競技規定では、18種類のタスクが定められています。
主なものを紹介すると...
- ジャッジ・デクレアド・ゴール(JDG)
競技委員会が指定したゴールを目指す。
- パイロット・デクレアド・ゴール(PDG)
パイロットが自分で決めたゴールを、離陸前に宣言してから飛ぶ。
- フライ・オン(FON)
パイロットが自分で決めたゴールを上空で宣言する。
(前のタスクのマーカーにゴール位置を記入して落とす)
※他のタスクと組み合わせて行われます
- フライ・イン(FIN)
条件(ゴールから何Km以上離れた所、など)を満たす離陸地をパイロットが選び、競技委員会が指定したゴールを目指す。
- ゴードン・ベネット・メモリアル(GBM)
採点区域内で、競技委員会が指定したゴールに出来るだけ近いところにマーカーを落とす。
- ミニマム・ディスタンス(MND)
会場を離陸し、一定時間飛んでから会場のゴールに戻る。
(あるいは会場を離陸してから、上空でなるべく動かない)
- マキシマム・ディスタンス(MXD)
採点区域内で、離陸地から出来るだけ遠いところまで飛ぶ。
なぜ昼間に競技をやらないのか?
陽が高くなり地面があたたまると風が出やすく、また上昇気流に巻き込まれるとコントロール不能になって危険なので、熱気球は昼間は飛べません。
そのため競技は、一般的に風が穏やかな早朝(日の出から3時間くらい)と夕方(日没前2時間くらい)に行われます。
また、雨や霧(視界がきかない)、強風(離着陸時に地面に引きずられて危険)でも競技中止となります。